三郷市の未来を拓く子育て・教育環境の拡充、インフラ強靭化、そして新たなまちの魅力向上。これら市民の皆さんの豊かな暮らしを実現するための「財源確保の考え方」について、具体的な数値と民間経営の視点を交えてご説明します。
1. 三郷市の現状とコスト最適化の考え方
三郷市の一般会計当初予算(2026年度ベース)は約620億円規模で推移しています。このうち、人件費・扶助費・公債費といった削ることが難しい義務的経費を除いた「任意的経費」は約250〜280億円規模となります。
市民サービスを削るのではなく、調達や組織プロセスの無駄を省くことで、まずは単年度30億円の削減を着実な目安として見込みます。これは任意的経費の約10〜12%(全予算の約5%)に相当し、民間の調達改善の感覚から見ても現実的に目指しうる水準です。
さらに、業務改革を徹底した先の挑戦目標として単年度50億円の削減(任意的経費の約18〜20%、全予算の約8%)を掲げます。
【なぜ、あえて厳しい「挑戦目標」も置くのか】
現状維持の枠内での微修正にとどまらず、変えるべき未来を見据えたとき、「本当に工夫できないのか?」という民間感覚の問い直しが不可欠だからです。最初から無難な枠に収まるのではなく、高い目標を掲げ、その進捗や課題を市民・議会にオープンに共有しながら果敢に動く姿勢こそが、これからの市政経営に求められていると考えています。
なお、現職職員の給与引き下げや強引なリストラを行う考えはありません。民間経営の知見を活かした以下の視点で改革を進めます。
① 総務費の見直しと全庁的な行財政改革
※前提として、各自治体によって事業の計上科目(編入科目)の定義に違いがある点や、ハード整備等の実施年度による支出の波がある点には留意が必要です。
その上で歳出構造を分析すると、市庁舎の管理や一般行政事務を担う「総務費」において、三郷市は近隣自治体と比較しても支出の割合がやや高水準にあると考えています。
例えば、三郷市(人口約14万人)の総務費規模は75~80億円。(2021年~2023年の3年間の平均は100億円規模で編成)一方、人口が約7万人多い流山市(人口約21万人)の総務費の規模は40億~50億円規模。周辺の自治体で最も規模の大きい柏市(人口約43万人)でも、90億~100億円です。(詳細は下の図をご参照)
もちろん編入科目の違い等があるため単純な比較はできませんが、人口規模に対する総務費の割合の高さを見るだけでも、業務プロセスや調達構造にはまだまだ改善の余地が残されていることが示唆されます。
また、総務費単独からすべての財源を生み出すわけではありません。これを一つの契機としつつ、全庁的な包括委託化、DXの推進、公共施設マネジメント(複合化・集約や時期の平準化)などを進めることで、大きなコスト低減効果を積み上げていきます。
② 調達改革と相見積もりの徹底(先行事例:千葉県流山市)
契約見直しの先進事例である流山市では、公共工事や業務委託の発注において仕様の見直しや徹底した相見積もり(競争入札の透明化)を実施し、年間で数億円規模の契約差金・経費削減を毎年継続的に創出しています。三郷市でもこの民間標準の調達プロセスを全庁で徹底することで削減効果を最大化します。
2. 浮かせた財源と土地活用の手法で「大型商業施設(シンボル)」を誘致
「都市デザイン・インフラ」の項でも述べておりますが、まちの賑わいと交流拠点を創出するため、シンボルとなる市の施設と一体となった大型商業施設の誘致を目指します。誘致には一定規模の支出が伴うことが想定されますが、下記のような土地活用のスキームを適用し、コストを抑えながら実現を目指します。
【財政負担を抑える土地活用スキーム】
① 事業受託・定期借地方式:
市有地を民間に貸し出し、借地料収入を得ながら民間資本で建設・運営。
② 等価交換方式:
市の土地と民間事業者が開発する施設の一部床を等価で交換し、市の現金支出を抑えて公共スペースを確保。
③ 建設協力金方式:
進出企業側からインフラ整備費等の一部を無利息または低利の協力金として預かり調達。
【試算と実現性】
周辺道路や基盤整備等の初期投資(数十億円規模)が必要となった場合でも、前述の「全庁的な調達改革・行財政改革で生み出す財源(単年度30億円〜挑戦目標50億円)」と上記の民間投資スキームを組み合わせれば、市の一般財源に過度な負担をかけることなく十分に誘致可能であると考えます。
3. 民間投資の呼び込みと「稼ぐ力」の強化(年間約20億円の上乗せ)
支出を減らすだけでなく、市自らが稼ぐトップセールスを展開し、年間約20億円規模の新たな財源獲得を目指します。
① 民間投資獲得の成功事例:茨城県境町
人口約2.4万人の境町は、積極的なマーケティングと企業連携を展開し、ふるさと納税で累計数百億円規模、企業版ふるさと納税でも年間3億〜4億円以上(累計26億円超)を集めるなど、巨額の民間投資を呼び込んで自治体運営を一変させました。
② 三郷市のふるさと納税ポテンシャルの開花:
現在、三郷市のふるさと納税受入額は数千万円規模(総務省データ参照)にとどまっており、近隣や先進自治体と比べて大きく伸び代があります。私自身のIT・プラットフォーム企業での知見をフル活用し、主要EC・ポータル事業者と強力にタッグを組み、返礼品開発とマーケティングを抜本的に見直して納税額を桁違いに底上げします。
③ 企業版ふるさと納税の「物納(現物寄附)」モデルの推進:
これは私の独自のアイディアですが、単なる現金の寄附依頼にとどまらず、企業と自治体がWin-Winとなる仕組みを構築します。
(例)アパレル企業の余剰在庫活用:
廃棄コストや環境負荷に悩むメーカーから高品質な衣服在庫を寄附(物納)いただき、子育て世帯や生活支援の現場へ無償・低価格で還元。企業側は廃棄コスト削減とESG/CSR評価の向上につながり、市民にも直接メリットが届く持続可能な循環を作ります。その他にも健康機器メーカーとタッグを組んで高齢者向けに健康管理促進を図ります。
4. まとめ
「行政だから高くて当たり前、コストがかかって当たり前」こうした感覚が行政の現場に残っているという話を耳にします。これは、直近まで私が身を置いていた公共性の高いビジネスの世界でも全く同じでした。私はその「当たり前」とされていた慣習を、インターネットサービス企業で培った知見を活用して打破し、コスト削減や効率化を推進してまいりました。
行政経験のない若造に何ができる?と笑われるかもしれませんが、新しい視点で行政を捉えなおすこと、これは今の私にしかできないことだと思います。
行政においても、前例踏襲や当たり前を民間企業の経営視点で抜本的に見直すこと。これこそが、私が掲げるコンセプトを実現する第一歩です。そして、その先に三郷の新しい未来が待っていると思います。
【修正履歴】9月23日:財源確保について、ご指摘を受け公開時から内容を一部変更しました。
